塗られている塗装をすべて一度削り落とし、新たに下地から塗直しを行います。塗直しだけではなくネズミ喰いやシロアリ被害、扉の歪み、彫刻の欠損など木地が持つ問題点も修復いたします。
もちろん金箔もすべて押し替え金具もすべてメッキ加工致しますので、新品同様の姿でお客様の元へお届けいたします。

自社工房にてすべて分解いたします。
数百点にも及ぶ部品で構成されているお仏壇ですので、紛失・混合しないようお客様毎に専用コンテナにて仕訳けて作業にとりかかります。

“緑青(ろくしょう)”という銅製品特融の錆や、煤・埃などによって汚れてしまった金具をメッキ加工によって本来の煌びやかな状態によみがえらせます。そのために1つ1つ金具を取り外し、破損部分や欠損している部分を補修しメッキ加工に備えます。
古いお仏壇には職人の手作業により製作されたものが多く用いられており、メッキをし直す事でお仏壇を煌びやかに彩ります。

工匠館ではすべての金具をメッキ加工いたします。金具は面取りして、銅メッキ処理をしてから、金メッキし、そのあとニスをひきます。もちろん24金の99.9%純金です。
金メッキも業者のレベルに応じて仕上がりが悪くなったりしますので、とても重要です。
お客様のご要望・ご予算やお仏壇の状態によって部分ごとに加工の有無を選択していただけるのも工匠館の強みです。

塗装を研磨によって削り落とし、必要に応じて和紙での補強、パテによる錆付けを行い美しく仕上げる準備を行います。下地から何度も塗り重ねる事によって美しい仕上がりと耐久性を持たせることができます。
何事も下準備が重要ですが、修復作業において一番重要なのがこの工程と私共は考えております。手を抜いて塗り重ねることも可能です。ですが、それでは長く持ちません。“目には見えない部分”ですが工匠館はそこに重きを置いております。

綺麗に塗仕上げたら次は金箔です。用いるのは国産の金沢製本金箔を使用いたします。
彫刻のような立体的な箇所から、平場と言われる平らになっている箇所まで黄金色に輝く部分は全て金箔を押していきます。元の姿と同じにする為、場合によって“金粉”や“彩色”を用い仕上げる事ができます。

メッキ加工が施された金具を、洗浄や艶出し磨きによって綺麗になった部分打ち直します。
新品のステンレス製金メッキ釘を用いることで、耐久性と煌びやかさの両立ができます。

分解して綺麗になった部品を組立ていきます。
組立も経験が必要で、上手に組立ないと歪みや金箔などを剥がしかねません。
組み立てた後に細部最終チェックしていきます。